徒然なるままに

板の上を舞う花へ

    4/15(土)昼公演をメインに備忘録ブログ

 


 ひかるの「春の踊りは、よーいや、さぁ!」が自分の鼓膜に直に響いたという事実で涙ダバ…になったあの日の記憶、そして滝沢歌舞伎への思いを心のままに綴りました。
 追記前提で書けてない演目もあるけれど、一旦の節目ということで。

 


【オープニング】
 私にとって最初で最後の生の「ひらりと桜」。初めてライブですのーまんを見た時と同じ感慨深さがあった。
 私はひかるパートの「月明かり照らす夜に狂い咲く桜」が本当に好きで、これを花吹雪を舞わせながら桜の花のように優美で桜の幹のように真っ直ぐな佇まいで歌うひかるを見た時、ああ私は今滝沢歌舞伎をこの目で観ているんだと実感した。
 この曲を聴かない春が、まだ想像できない。すのーまんのオタクになってから、この曲が私の春の始まりだった。これからの春、少し寂しい。

 

 「いにしえ」は歌詞も曲調もダンスも好きというどタイプ演目。私は舞台やライブになるとどうしても自担を追ってしまうタイプだからひかるばかり見てしまったけど、指先から足先まで美しく、そして表情でも踊るひかるが、やっぱりたまらなく好きだと思った。私はこの人のパフォーマンスを見るたびに、好きの気持ちが止まらなくなってしまう。


【仇討ち】
 阿部ちゃんがヤバい!殺陣の人を斬る時の笑みがヤバい!タキカブザムビ2020の九剣士の阿部ちゃんもヤバかったけどその時よりも"狂い"や執念を感じる表情だった。

 最後の宮舘さんの荒い息遣い、SANEMORI思い出して胸が熱くなった。そうだ、あの時見た宮舘さんの魂が血肉となってまた同じこの演舞場で燃えたんだとその時思った。

 三者三様の衣装がそれぞれにどハマりで最高だったな… 。阿部ちゃんがたすき掛けで宮舘さんが短い袖、深澤さんがとくに何もしないフラットな状態、てのがそれぞれすぎてさ…。

 身のこなしも、阿部ちゃんは想い漲るというか憤りや悔しさが前面に押し出された感じで、宮舘さんはダイナミックに気迫溢れる感じ、そして深澤さんは全てがしなやかに、ある意味穏やかだけど1番昏い感じ。それぞれの忠誠の在り方が滲み出てて最高だった。仇討ちは最高!(総括それ?)

 


【月と星のディスタンス】
 翔太の歌声、とてもまっすぐだった。あべふかのmaybeとはまた違う、翔太ならではのmaybeは儚さや切なさよりも運命を受け入れて生きていく強さを感じた。
 最後翔太の合図で曲が終わる演出シンプルに泣いてしまうし、これは初見からずっと思ってたんだけど、デカい三日月の前に座ってる翔太がキキララすぎる。
 

 ラちゃんのパフォーマンス、目が離せない心を奪うものってこういうことなんだと思った。次の動作が全く予想できなくて、毎秒ハッとさせられる。裸足の赤いペイントは、アンデルセンの「赤い靴」のオマージュなのかな。
 あとこれは余談だけど、心臓とかハートとかの表現に、タペストリー「永遠の愛と引き換えに」とキッシンのすのーまん魔法陣ど真ん中のひかるがやる心臓のジェスチャーに近しいエネルギーを感じて滾った。


【変面】
 ひかるがメンカラ9色の変面をやるって決めたことがとても嬉しかった。唯一メンバーの中で1人立つ演目でありながら、そこにすのーまん全員いた。
 変面のひかる、立ち姿が圧倒的に美しい。そこにいるだけで舞台が締まるというのは、この演目でもいかんなく発揮されてた。
 変面って顔見えないのに気迫で圧倒してくるのすごいし、バックのJr.の子たちのダンスや衣装も相まって魔王感がすごかった。あの中国伝統奥義、どうなってるか本当に気になる…。何回見てもどうなってるかわからん。
 あと嬉しいことに、緑色の変面のひかると目が合った←ほんとに?


【足跡】
 面白い構成。映像と舞台がリンクしていて、上から見る構図は新鮮で面白かった。めめこじさくの聴かせる歌声、沁みる。
 歌詞いい〜…雰囲気いい〜…映像もすごい…と感慨深くなってたのに、最後の急なSnow Man座にびっくりして声出そうになった。With Loveの時の「LOVE→命」と同じくらいの「そうはならんやろ…なっとるやろがい!」


【腹筋太鼓】
 ひかるの背中えぐい。腹筋太鼓のひかるの背中を間近で見られる席だったんだけど、マジでひかるの背中が太平洋の広さで泣きそうになった。でっけぇ背中…。
 

 みんな必死なんだけど、どこか今まで円盤で見たような死に物狂い感はそこまでなくて。これは緩くなったわけではなくて、これを自分のものにしてただ真っ直ぐ打ち込む身体と心を今のすのーまんは持ってるんだということの現れで嬉しかった。強かった。
 

 みんなが魂削ってる腹筋太鼓、オタクも含めてなんだかんだやいのやいの言ってたけど、それくらいこの演目が愛おしかったんだね。滝沢歌舞伎を代表するであろう"狂い"演目、もう見れないかと思うと悲しい。でも心にはずっと響いてる、あの太鼓の音が…(鼓動では?)
 

【DA BOMB】
 新曲のラテン感ヤバい。マジで大好きすぎる。俺ァこういうエスニック味ドバドバのヤバ曲を待ち望んでたってワケ…。

 初っ端の、寝そべって歌いながら出てくる深澤さん、さすがに夢かと思った。こんな大正解の現れ方ある?
 
 カラサン装備のインテリヤクザすぎる阿部ちゃんがヤバい!カラサンのみならずチェーン付けてるの罪深い。このキャラデザ(キャラデザ?) でURガチャ頼む頼む頼む。この阿部ちゃん見てからもう正気じゃおられんのや。

 ひかるの「誰がPremium?俺だろEveryone.」さ、何?正解、お前がpremium。あと2番の「汗まみれ 続けろdance」もヤバイ。魂漲らせて踊り続けていて、命の熱い人。

 てかすのーまんが滝沢歌舞伎で生み出す新曲、どれも魂アチアチ曲でたまらね〜男たち…になる。腹筋太鼓のあと、そして歌舞伎パート前にガシガシ踊るすのーまん、ガチ命削り構成で圧倒される。

 
【五右衛門ZERO】
 「五右衛門」は、ひかるがこの舞台で0番に立つ所以を感じる1番の演目だと個人的に思う。ひかるのデカい背中が背負うデカいものに想いを馳せずにはいられなかった。このパートは、今までと同じようにじっくりと時間が取られていて、その歴史と重みを感じた。刀投げの、あの演舞場が一斎の静に包まれる瞬間、たまらなかった。音に溢れる圧巻の舞台にあって、ここが圧巻の"静"だったと思う。
 
 「男と女の舞」のあべさく、綺麗よ———。もうこの女形の2人が見られないと思うと悲しい。女形のあべさくでしか得られない美がこの世にはある。この演目のなべさくを見ると、ふと金銀兄弟を思い出して(輪廻転生———。)とたまらない気持ちになる←私だけだね。

 

 「氷」「蝶々」「お七」は追記で書きたい!

 

 「道成寺」で阿部ちゃんの登った鐘、バカデカすぎる。お七佐久間くんの半鐘からのこの鐘だったから余計バカデカに見えた。着物の片方だけを脱ぐしぐさ、奇しくて綺麗でクラクラした。阿部ちゃんの表情がまざまざと見えたんだけど、どこか厭世的で惹き込まれる美しさがあった。

 

 「蛇」はめめなべ(春はあけぼの)。白塗りをすれどしかとわかるほどの美麗なる男2人の凛々しう歩む姿、いとをかし。これも後ほどおそらく追記。

 

 「蜘蛛」のひかる、ヤバい。両手スパイダーマンで赤い舌ペロリしてるの、嘘みたいに禍々しくて夢かと思った。この世のものじゃなかった。あの毒々しいバカデカ蜘蛛に負けないひかるのオーラ、エグすぎる。強い男…。
 ひとつ心配だったのは、シンプルに蜘蛛がまあまあのガチ蜘蛛だったからひかる怖くなかったかな〜ということ。蜘蛛に乗ってるひかるはそんなこと微塵も感じさせない(そらそう)最高の男でしたが…。

 

 最後すのーまんが出揃い、半鐘や鐘、蛇達が一斉に集うあのシーン、歌舞伎界のアベンジャーズだったよね。肌や心がビリビリする圧倒的な体感、何が何だかわからないまま心が震える瞬間、あれが芸術の醍醐味なんだと思う。


【四季】【組曲】【花鳥風月】
 さぁ感想まとめるぞ〜の段階で言いたいことが多すぎるッとなり追記に回した演目。思うところが多すぎてもう今はまとめられない。それならブログまだ出すなよ(それはそう、でも今日出したい)。


【Memories】
 五条大橋の演目にどれほどの想いが込められているのか、その奥底まではわからないなりに、それでも感ずるところはあった。降り頻る雨の中橋を昇る6人。手を強く引かれ追いつく3人。この演出をファイナルでやった意味を、私なりに噛み締める演目だった。
 雨に降られて不安気で寂し気な表情のラウールを射抜くような真っ直ぐな瞳で見つめてたひかるのこと、忘れられん。
 あとさ、橋がグールグル回る時に欄干の下あたりに掴まるひかる、どう見てもルネサンス絵画だったよね。鍛え込まれた体幹が生み出す様式美。


【WITH LOVE】
 これもいずれ追記!ここでドバドバ泣いて書きたいことがたくさんあるから今はちょっとまとまらない。


【LOVE】
 ひかるの作るハートがあまりにもプリチーすぎる。あのお口プクってすぼめる、私の大好きなひかるの笑い方で、客席を見ながらハート使ってた。


 あとね、最後佐久間くんがなんかやってる時のひかるが、すごく嬉しそうに佐久間くん指さしていつもの"俺のニコイチの佐久間面白い"ムーブやってて歯軋りしそうになった。嬉しいね楽しいね。


 てかみんなで一緒にハート作るの、やりながらこれが幸せなんだってまた泣いちゃった。宮舘さんがずっと近くの客席見ながらハート作ってくれて目が合って、こうやっていくつもの舞台でたくさんのファンに愛を向けてくれたんだと改めて感じた。


 魂漲らせた舞台の最後にこの底抜けに明るくてそしてどうしようもなく泣きたくなる曲をみんなで踊るの、これが滝沢歌舞伎なんだなと最後に泣きながら笑って思った。


 

 
【最後に】

 0番に立つひかるを最後に自分の目と心に焼き付けられたこと、本当に嬉しく思う。


 舞台に込められた想いも一身に集めて透明に光ってる真っ直ぐで鮮やかな光。そんなひかるを見て、「舞台に立ってると生きてるって感じる」というひかるの言葉を思い出した。


 板の上に立つために生まれてきた人、板の上に立つために生きてきた人。ひかるが立つ板はいくつもあって、そのなかで滝沢歌舞伎という舞台はどれほど彼にとって特別だったのだろう。そのまばゆいほどの光と、そこに至るまでの道のりに想いを馳せるたび、この舞台が終わってしまうことがどうしようもなく寂しい。

 

 数年しか滝沢歌舞伎を知らない、過去の舞台は円盤でしか知らない私だったけど、それでも心にくるものがあったのは、すのーまんがその時々の魂を届けてくれたから。


 みんなが黒髪になるのも、歌舞伎に懸ける熱い熱い思いが雑誌やブログに溢れるのも、ラジオで楽屋のこぼれ話を楽しそうに話してくれるのも、合間合間に沢山あげてくれたスノムビも、その期間全てが涙が出るほど鮮やかな春だった。

 

 

 終わりは節目ではあるけれど完全な終わりではなくて、この舞台を胸に抱いてまた彼らは新しい始まりに歩き出しているのだろう。そう思うとまだ見ぬ未来が待ち遠しい。それでも今はもう少し、確かに幕を下ろした春に思いを馳せたい。

 

 

そしてなによりも、ありがとうを伝えたい。
忘れられない、春のこと。
心の中でいつまでも、板の上で舞う花へ。